月に叢雲花に嵐

1日1枚フォトダイアリー

高沼のコランダム

コランダムとは何か…

酸素とアルミニウムの化合物で、

モース硬度9…

ダイヤモンドを産しない我が国では最も硬い鉱物である。

透明度の高く美しいものは宝石とされ、

微量のクロムが混ざると赤くなり7月の誕生石であるルビー

微量の鉄とチタンが混ざると青くなり9月の誕生石であるサファイアされる

 

ズリを滑り降りながら、

いくつか転石を拾い、

バス道まで戻った。

バスが来るまで2時間程度ある。

 

ここは民家は無くなってしまったが水がわいている。

水で転石を洗ったものがこれ

20230521231138

OLYMPUS OM-D E-M5 MarkII + LUMIX G 14mm / F2.5 II ASPH. SS1/1000 F2.5 ISO100

 

残念ながら透明度は高くないが国産のサファイアである。

断面は六角形で一部トラピッチェが見られ、

紫外線を当てるとピンクに蛍光する。

宝石やパワーストーンよりも青みが薄いのは

加熱処理をしていないため

 

水に濡れているので母岩は石墨に見えなくもないが

石墨とはまた別の鉱物である。

位置的には石墨を掘っていた山田高清水の集落

尾根を挟んだ真西あたりだが。

 

4年前にも入手しているのだが、

前回得た標本はどちらかと言うと

サファイアと言うより白雲母の標本のようであった。

小型ながら白雲母への変質が少なく

満足度の高い標本を入手できてよかった。

 

なお、宝石質のサファイアは、

国内ではひとりで探せる 川原や海辺のきれいな石の図鑑にも登場する

奈良の二上山で産するが、顕微鏡サイズである。

結晶美術館さんの写真が美しい。

 

しばらくバスを待っていると、

山仕事をされていた方に下まで行くので乗って行くかと聞かれたので、

お言葉に甘えることにした。

取り壊された民家のご主人だったようで、

すでに住んではいなかったが、

雨や雪で傷むので取り壊してしまったとのこと。

石灰石を掘っていたことや、

分校があったこと、

旧道の入り口などいろいろな話をうかがい、

道の駅井波でおろしていただいた。

この場を借りてあらためて御礼申し上げます。

高沼遺跡についても聞ければよかったのだが…

 

バスで福光まで移動し、富山駅で遅い昼食をとることができた。

アスモで氷見うどんを食べたかったのだが

福光行きのバスが来てしまったので食べられなかったのが心残り。