写真には3つの段階がある。
第一段階は「記憶の記録」である。
写真を撮り、後で見返して、そう言うこともあったねと思い出す。
記憶を思い出す対象は自分であり、記憶を共有する相手である。
とにかく写真を撮ろう。そして残そう。
その思い出は二度と撮れないかもしれないし、
記憶は薄れていくものだ。
第二段階は「情報の共有」である。
ここへ行ったらこんな写真がとれたよ…という情報を共有する。
スマホの画面を見せたり、プリントを見せたり、メールで送ったり、
SNSなどで共有してもよいが、
共有する対象は自分以外の第三者である。
個人情報に配慮する必要があり、
あまり下手だと恥ずかしい。
第三段階は「感覚の共有」である。
第二段階と同じく、共有する対象は自分以外の第三者である。
写真を撮影した時、ある感覚を持って撮影して、
その感覚を対象に伝え、理解、または共有してもらう。
そのために写真の意図を相手に伝わるように表現する必要があるのだが、
これがなかなか難しい。
さて本日の写真。
Canon EOS 5D Mark III+EF135mm F2.8 ソフトフォーカス SS1/400 F2.8 ISO100
伝えたい感覚は「あたたかさ」である。
よく晴れた冬の日、トウカエデの樹の下は金色の絨毯のようになっていた。
シルエットと光のコントラウトを、
ソフトフォーカスでやさしく写した。
縦位置にするか、カメラをわずかに下げた方が
意図がわかりやすかったかもしれないが、
木漏れ日と地面のきらめきも入れたかったので、
この構図になった。
感覚が伝われば幸い。