月に叢雲花に嵐

1日1枚フォトダイアリー

めでたくもあり めでたくもなし

クリスマスが終わるとお正月モードである。

日本橋のビルにも門松が飾られはじめている。

 

門松や 冥土の旅の一里塚 めでたくもあり めでたくもなし

一休宗純

 

一休さん臨済宗だったが

その存在は臨済義玄のライバルだった普化に近い。

喝!

 

そのへんのくだりは臨済録でも読んでいただくとして、

日本と言う国は、かつては菜食主義大国であった。

その歴史は天武天皇の時代にさかのぼり、

以来明治時代になるまで基本肉食は忌まれてきた。

こんなに長期間、それも聖職者ではなく一般人が

菜食主義を続けてきた国は他にはないと思われる。

そのため特に大豆を使った料理が異様に発達し、

江戸時代には豆腐百珍と言われる料理本まで出された。

…これは酢豆腐でげす。

 

しかし、明治維新以降その文化は急速に失われ

今では外食で肉や卵、ミルクやかつおだし、ゼラチンなどを避けるのは難しい。

 

同様に失われていったものに保存食の技術がある。

冷蔵庫が普及し、店にモノがあふれ、インスタント食品が普通に買えるこの時代、

保存食はもはや必要ないのかもしれない。

しかし、このことはインフラの破壊に対してより脆弱になったということでもある。

 

はっきり言ってしまうと、食料自給率が低く、

食糧生産を海外に頼る我が国は干戈を交えるまでもなく、

兵糧攻めだけで壊滅してしまいかねない。

 

近年、ようやく食の安全保障が言われるようになり、

緊急時にはイモをつくるように命令できるようにするというが、

飽食で食品ロスを出しまくっているこの国が、

いまさら三食イモ三昧の生活に耐えられるのだろうか(ポテチはともかく)。

そもそもインフラが破壊されたときどうやって都市部にイモを運んでくるのだろうか。

dot.asahi.com

 

保存食の話に戻る。

かつては年末年始は店も物流も動かず、

チルドやレトルトの技術も冷蔵庫もなく、

正月には保存食を食べていた。

それがおせち料理として今に残っている。

そのおせち料理も近年はお取り寄せや店で買うことが多くなり、

保存料や要冷蔵に頼り、

保存食と言う側面は形骸化してしまっている。

 

さて、今日の写真…

20231226002048

OLYMPUS OM-D E-M5 MarkII + LUMIX G 14mm / F2.5 II ASPH. SS1/100 F5.6 ISO200

ポップアート

 

在庫の写真からもみじ谷の滝の写真である。

ここのライトアップも25日に終了してしまった。

 

昨日スウェーデンのパワーメタルバンド

サバトンの曲を紹介したがもう1曲…

その名も城山…ラストサムライ西郷隆盛終焉の地を歌ったものである。

youtu.be

失われつつある日本の文化に捧ぐ…