月に叢雲花に嵐

1日1枚フォトダイアリー

気候変動と歴史のお話

歴史的に見て人類の歴史は争いの歴史だったが

争いは気候にも左右された。

 

縄文時代は温暖な気候であったのだが

その後寒冷化に向かい古墳時代に突入する。

史書には倭国大乱として記されている。

上から目線の中国でも後漢滅亡から三国志の時代であり、

ローマ帝国五賢帝の時代が終わり軍人皇帝時代となり

滅亡に向かいつつあり

アラブではサーサーン朝が勃興し

インドではクシャーナ朝カニシカ王の後、衰退しつつあった。

 

平安時代…平安海進と言う地球温暖化で陸地が水没していったが、

比較的平和であった。

しかし、ある時を境に寒冷化に向かい、

愚管抄にあるように「武者ノ世ニ」なった。

中国は北宋が滅亡する水滸伝の時代で、

ノルマンディー公ウィリアムがイングランドを征服し

アラブではセルジューク朝と後継国家がヨーロッパに圧力を強め

十字軍が結成されたのもこのころで

その後チンギス・ハーンが登場する。

 

寒冷化のピークは江戸時代末である。

日本では天保の大飢饉から、戊辰戦争が発生するが

中国では清末の太平天国の乱が勃発し

ヨーロッパではフランス革命からナポレオン戦争が発生し

その後独立戦争アメリカが独立する。

アラビアはオスマン帝国がロシアと対立し

バルカン半島諸国が独立する。

一方でインドではムガル帝国が滅びつつあった。

 

その後地球は温暖化に向かうが、

平和になるどころか二度の世界大戦を経て

三度目に突入しそうな勢いである。

これは温暖化により不利益を被る国と

利益を受ける国があるからで、パワーバランスが変わりつつあるからと思われる。

我が国は農作物に被害が出始めているが、

より緯度の高い国はメリットもあるのだろう。

 

平安時代なら北上して開墾を行えばよいのだろうが、

現代社会ではそれも難しい。

古代は食糧生産が増えれば人口が増えるという法則性があったのが

現代ではそう簡単なことではないようだ。

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ドラマチックトーン ホワイトバランス:蛍光灯 露出補正:-3

 

あるいはこうも言えるかもしれない

気象条件により食糧生産が不足すると

自動で戦争をはじめ人口調節するようにできていると…

 

月は人類が歴史を獲得するよりずっと前から

人類の愚行…当事者にとっては深刻ではあるのだが…を見下ろしていた。