月に叢雲花に嵐

1日1枚フォトダイアリー

アサギマダラの開翅

入笠山での蝶の撮影に昨年使用したのは

K-5IIsとサンヨンだった。

換算焦点距離は450mm。

Kマウントにもテレコンはあるのだが

フルサイズ対応ではないので未入手である。

今回使用したのはOM-1 Mark IIとサンヨン、1.4倍テレコン

換算焦点距離は840mmで2倍近い。

遠いものを大きく写すことにかけてはマイクロフォーサーズの独擅場といえる。

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OM-1 Mark II + M.ZUIKO DIGITAL ED 300mm F4.0 IS PRO + MC-14 SS1/500 F5.6 ISO320

 

うっすらとマツムシソウが浅葱色の翅に透けている。

アサギマダラの浅葱色は鱗粉がないわけではないのだが

ごく薄い色なので光を透過する。

 

小生の母方の祖父は旧制福岡高校から飛び級確実と言われた秀才だったが

昆虫採集に夢中になり、飛び級はせずに普通に東京帝国大学に進学したという。

小生はこの半透明の美しい蝶をはじめてみた時、新種に違いないと思ったが、

祖父は、アサギマダラだと教えてくれ、捕獲し展翅し標本にしてしまった。

祖父は、運動神経はからっきしだったので、

徴兵はされたものの内地勤務で、

鹿児島で特攻隊が飛び立つのを見送ったそうだ。

その祖父もだいぶ前になくなり、アサギマダラの標本も今はない。

ネズミにかじられてしまったのである。

 

アサギマダラは毒のある蝶なので、

鳥などが襲うことは無いというが

ネズミはかじるのかと妙なところで感心した覚えがある。

 

アサギマダラは写真に撮るくらいがちょうどいい。

写真ならネズミにかじられることはない。