月に叢雲 花に嵐

1日1枚フォトダイアリー

ドラマチックトーンで撮ってはいけないもの

ここ最近司馬遷史記を読んでいるのだが、

1巻はサクサク読んだものの2巻をようやく読み終わった。

2巻には書・表と言う形で文化史的なものが入っていたのだが、

特に古代の東洋星占術の類が正直読んでいて苦痛ですらあった。

あとがきによると古代より読み飛ばされる巻であったらしい。

 

とは言え漢の初期、私鋳銭と言うのがあって、

勝手に銅で質の悪い通貨をつくっていたので

ハイパーインフレになった話が出てきたり、

それはそれで興味深かった。

あとは世家と列伝のみと言うことになる。

 

さて、本日の写真。

20231108012646

OLYMPUS OM-D E-M5 MarkII + LUMIX G 14mm / F2.5 II ASPH. SS1/200 F5.6 ISO200

ドラマチックトーン

 

前に国会議事堂の公孫樹並木を撮影したのと同じ日に撮影した自民党本部である。

それから2か月…今では疑獄のデパートと化している。

 

司馬遷に倣って戦後史を書くとすると。

我が国は、1945年9月2日ミズリー号で降伏文書調印後、

GHQにより占領される。

日本政府は残されていたが、

もはやGHQの指令を迅速に遂行するだけの機関となっていた。

 

東久邇宮稔彦王が10月に辞任した後、

幣原喜重郎内閣となる。

大蔵大臣は渋沢栄一の孫にあたる渋沢敬三であり、

彼は新円切り替え、預金封鎖、財産税のコンボを実施し、

膨れ上がっていた戦中の戦費による赤字国債の処理を行った。

 

ほぼ同じタイミングで鳩山一郎自由党を組織し、

翌1946年4月の選挙で自由党が第一党となるが、

5月に鳩山一郎公職追放され、

吉田茂が首相になる。

大蔵大臣は石橋湛山

彼は復興債による積極財政と

当時国家予算の1/3を占めたGHQへの思いやり予算削減に動くも

1947年の選挙で日本社会党が第1党となると、

片山哲が首相となり、

石橋は当選したものの公職追放される。

 

片山内閣は8か月しか持たず、

続く芦田内閣も1948年10月昭和電工疑獄の中で総辞職する。

折しも、1948年8月の韓国成立に対抗して9月に北朝鮮が成立する。

逆コースの始まりである。

 

当時GHQは民政局により革新的な軍政が行われており、

平和憲法をはじめ財閥解体、農地改革、労働組合の強化などが行われていたが、

このころから参謀2部が台頭してくる。

民政局の目的は日本の民主化を主体としたものだったが、

参謀2部の主張は日本を再軍備させ、ちょうどウクライナのように、

アメリカのかわりに戦争をさせると言うものであった。

アメリカからすると、

なぜアメリカが旧日本領の内乱の後始末をしなければならんのか。

日本にやらせろ…と思っても無理はないが

すでに平和憲法は施行されてしまっている。

しかも吉田は何かまずいことでもあるのか再軍備に徹底的に抵抗した。

 

1949年には中国の国共内乱が終結し、

国民党軍として参戦していた山西省残留日本軍もようやく帰国できた。

10月に起きた古寧頭戦役で人民解放軍の進撃はとりあえず止まったのである。

この時、国民党の指揮を執ったのが根本博元陸軍中将ら日本人義勇軍であった。

 

同じころ日本ではジョゼフ・ドッジを招聘して

ドッジ・ラインと言う緊縮財政を実施させる。

当然、ドッジ不況と言う不況が起こるが

1950年朝鮮戦争が勃発すると朝鮮戦争特需がはじまる。

朝鮮戦争中の1951年サンフランシスコ条約が結ばれ、

日本は再独立する。

その2か月前、マッカーサーは解任され帰国している。

この時、日米安保条約(旧安保)が締結され、

即時撤兵するはずだった米軍は日本に残留することとなる。

また、沖縄は依然として米軍の軍政下におかれていた。

 

1952年正力松太郎日本テレビ放送網を設立。

設立にあたって日テレ・読売はアメリカによる強力なバックアップを受けていた。

それもそのはずで、彼は日本人の親米化工作を請け負っていたのである。

1954年3月改進党の中曽根康弘らが原子力開発予算を国会に提出、

しかし3月1日に第五福竜丸事件を受けて反核運動が盛り上がり、

1955年8月には広島で第一回原水爆禁止世界大会が実施される。

当時分裂していた社会党も再統一され、

危機感を強くしたアメリカがとったのは、

造船疑獄で吉田を外し、緒方竹虎を後継とし、

自由党民主党、改進党を統合すると言うものであった…

折しも、1955年11月14日、日米原子力協力協定が署名され、

原子力基本法が成立しようとしていた。

アメリカからすると、核技術を移転させた後で、

反米政権が爆誕し、

アメリカを核攻撃するなどはあってはならないことであったろう。

 

…おしまい

自民党出てこなかった…

 

さて本年最後の更新…と言うことで、この曲

youtu.be

…ぼっちが死ぬうた…

 

明日1月1日の更新は初日の出をあげたいので遅くなる予定…

31日の天気は良くないようなのでどうするか…