外苑前の街路樹の伐採が強行されたようだが
かつて日比谷公園の第2花壇に植わっていた薔薇は
批判を受けてテニスコートのわきに超適当に移植されたのだが、
チュウレンジハバチの幼虫に蚕食されまくっている…
PENTAX KP + smc D FA MACRO 100mmF2.8 WR SS1/160 F8 ISO3200
さて、日本、アメリカと選挙が続いたが
我が国の…特に若者は投票率が低いことで知られている。
今回の衆議院選挙は投票率53.85%と戦後三番目に低い投票率だった。
実のところ投票に来なかった人の数は、
第一党の自民党に投票した人よりはるかに多い。
しかし、実は昭和の時代には衆議院選挙の投票率は70%程度を維持していた。
顕著に下がったのは1993年で67.26%
過去にも1979年が68.51%、1983年が67.94%と言う低い投票率の選挙もあったが
この選挙の特徴は、20代の投票率の低さで
47.46%とはじめて5割を割りこんだのである。
小沢一郎が新生党をつくった、いわゆる新党ブームの選挙のはずであった。
なぜ若者は選挙に来なかったのか…
それは1990年10月にバブルが崩壊し、若者は選挙どころではなかったのである…
折しも1989年1月7日に昭和天皇が崩御、11月9日にベルリンの壁が崩壊し、
1991年12月にソ連が崩壊…戦後…冷戦が完全に終了したタイミングであった。
我が国の失われた30年は冷戦終結とほぼ同時に起こっている。
また1992年9月には自民党副総裁であった金丸が佐川急便事件で起訴されている。
この選挙の結果、自民党は第一党を維持したにも関わらず、
非自民連立政権が爆誕し、選挙制度改革を断行、小選挙区比例代表制が施行された。
しかし1996年の衆議院選挙では投票率59.65%、20代の投票率は36.42%まで低下した。
その後、2005年の小泉の郵政選挙と2009年の民主党が大勝した選挙で持ち直すが、
しかしながら政治家は票が欲しくて政治を行っている。
そもそも投票に来ないのであればその世代の抱えている問題は先送りにされてしまう。
1993年、1996年に投票に来なかった20代は団塊ジュニアであり
彼らはロストジェネレーションと呼ばれる。
彼らの問題が先送りにされた結果…第3次ベビーブームは来ず、
我が国の少子高齢化は決定的なものとなったのである。
チュウレンジハバチの幼虫は葉を食いつくされてしまう前に駆除しないと
薔薇の木は立ち枯れてしまう。
選挙にいかない行為は害虫を放置して座して立ち枯れを待つに等しいのである。
参考文献