花火の撮影はブレにシビアである。
なにしろ長時間露光で光跡を撮影しているので
ブレると光跡にはっきり現れる。
ゆえに可能な限りブレを排除すべく、
しっかりとした三脚を使い、ケーブルレリーズを使用する。
この日はスリックのカーボンマスター814PROIIの脚とベンロのギア雲台を使用した。
カメラこそほぼ日本メーカーが占めているものの、
撮影用小物はいまや中華メーカーが無いと成り立たない状況になっている。
三脚も一昔前までは鳥のジッツオ、鉄のハスキーと言う例外はあったものの
スリックとベルボンが二大メーカーであった。
三脚における国内メーカーの敗因は明白で、
スリックとベルボンは独自規格の…それも自社商品内ですら互換性の低い
クイックシューを出し続け、
国際標準と言えるアルカスイスのクイックシューを採用した中華メーカーに敗れ
スリックはケンコーに買収され、ベルボンはハクバに吸収されてしまった。
まぁ…ギア雲台だとマンフロットの方がなめらかなのだが、
小生はずいぶん前にクイックシューはアルカスイスに統一したので、
ネイティブにアルカスイス規格に対応しているベンロのギア雲台を使っている。
逆にコンパクトなCHIHEISENN MT-215Bの三脚は付属しているクソな中華雲台は捨てて
スリックのSBH-180DSを使っている。
これは遅まきながらアルカスイスクイックシューを採用した高精度自由雲台で
高価だが相応の精度を持つ。
さて、花火の写真はしばしばブレによって不規則な表現になるが
最近では不規則な軌道を描く花火もあるようだ。
本日は複雑な軌道を描く花火を2つ。
EOS 5D Mark III+EF24-105mm F4L IS USM(105mm) SS6.5 F11 ISO20
一般に花火の軌跡は放物線を描くが
ぐねーっと曲がった軌跡を描いている。
EOS 5D Mark III+EFEF100-400mm F4.5-5.6L IS II USM(100mm) SS2.7 F11 ISO20
こちらは青っぽい光が揺らぐように落ちている。
屋形船の画像に乱れはないので、ブレではなく、
意図的につくりだされた軌道だとわかる。
撮影した場所が悪いのかどういう意図があるのかはわからないのだが。